容姿・経歴・その他メモ

推定16歳、女。

マジェラニカ大陸＿生物が跋扈する弱肉強食の大地にて、それは生を受ける。
獣族の主の気まぐれに寄って、"群れ"の中で生かされた半人半獣のケダモノは、やがて獣主を師父として敬いつつも、いつか超えるべき敵として見定めて育った。
彼女は知る由もない。己の血に果たしてどのような宿命と因果を背負っていたのか。それは恐らく、今後も明らかになる事はないのかもしれない。
しかし、少なくともその血に受け継がれた力が、一種の奇妙な"武術"として現れたが故に、強者へと選ばれたのであった。

「＿＿汝は紛れもなく人である。なれば人として、人の群れにいつかは混ざる定めにある。」
師父の言葉に従い、気色の悪い布を体に纏う訓練をした。自らを誇示する、匂いを落とす修行も覚えた。
何となしに自らの差異について自覚があり、抵抗よりも馴染む速度が上回ったが故の幸運だったと言える。
それでも未だに布を少なく纏おうとするのは、野生動物としての本能だろう。

別れはいつも唐突にやって来る。
自らが群れを率いて狩りを行っていた最中。
膨大な魔力反応が自分達を包み込もうとしていた。
いち早く気づいたからこそ、仲間達に号令を出し、脱出を促したものの。獲物を深追いし過ぎた若輩を嗜め、庇うように魔力の渦から蹴り飛ばした。
そうして、自らは飲み込まれるしかなかったのだ。

己の死は来なかった。しかし、見知らぬ大地にたった独りで残されていた。
詰まる所、結局のところ死と変わらないと思った。力を望み、足掻いた果てが結局死であったことに、ケダモノは酷く失望した。
そこで偶然、人の群れに出会うことになるとは思ってもみなかった。

群れとしての規律と、獣主の知恵によって学んでいた言語は何とか機能し、意思疎通に困ってはいない。
並の人間よりも時折詳しい、皮肉めいた言葉遣いが出るのはどちらかというと獣主の性格である。
現状、過剰な動物的行為は行っていないとはいえ、テリトリーの主張となる食べ残しを残す様な、マーキング程社会的に致命的な行動レベルのそれではない、一種の警戒と誇示の行動は続いている。

セッション履歴

収支履歴